快眠を届けたい。老舗の底力が生み出した枕の最終形「ジムナストプラス」
「枕は、なぜ四角いのだろう?」
創業90余年の「キタムラジャパン」が抱いたそんな疑問が寝具の“進化”を実現させた。
睡眠中の人間は一晩に、20回程度の寝返りを繰り返す。体をねじったり頭が横向きになったり…。常に寝やすい体勢を求めて寝返りを打つ。人間は寝ている間も体温調節や褥瘡(じょくそう)防止などのため、無意識に動いているわけだ。
「なのに、四角い枕のままだと仰向きでしか寝られない。そこが改良しようという動機でした」。株式会社キタムラジャパンの北村圭介社長の説明は明快だ。
頭部が枕からずれ出ないようにしながら快眠をどう実現するか。難題に取りかかった社員らが120以上の試作品を制作。その粘り強い吟味の最終形として、緩やかなカーブを描く「そら豆型」に行き着いたという。
生産態勢にも独自のこだわりがある。「メイド・イン・ジャパンの良さをお届けしたい」(同社長)との思いから、国内の自社工場で一貫生産。ベテランの職人5人が分担で一つ一つの生地を裁断し縫製も担当。素材を詰め込む作業までも手仕事でこなすという。
大正12年創業の綿布商「北村商店」を原点に持つキタムラジャパン。老舗の底力によって睡眠を分析し、新たに開発したジムナストは平成23年にはグッドデザイン賞を受賞するなど品質も折り紙付き。
「日本の、元気な『おはよう!』を創る」。そんなキャッチフレーズを体現した枕がジムナストだ。
そら豆型の枕「ジムナストプラス」
首に当たる部分が高めで、後頭部がへこんだ部分に収まるように設計した。首に負担をかけず、頭部が大きく動かないようやさしくホールドするような形状だ。
これを横から見ると、低い中心部から周縁部が高くなるスロープ状となっており、寝返りで動いた頭がスムーズに元の位置に戻ってくるのを促す。
これらを実現するため、枕を上下左右など6つのゾーンに分割。耳に近い周縁部には柔らかく音の出ない素材を選ぶなど4種類の中材を使い分け、ベストな寝心地を実現した。
快眠作りのためのフォロー
「枕が変わると寝づらくて…」。そんなユーザーの声にこたえるため、Low・Middle・Highの3種類の高さを用意。購入後に高さを調節できるよう、「まくらピッタリ!チェックシート」を同封。各ゾーンに入れる中材を追加したい場合、無料で届けてくれる。
「もっとも心地よい快眠がとれるよう顧客自身がカスマイズできる余地がある」と北村社長は説明する。