気軽に涼をとれて夏に欠かせないアイテム「うちわ」。日常的なうちわですが、とことんこだわって作り上げたのがこの「森のうちわ」です。京都で創業70年以上の老舗団扇メーカー「塩見団扇」が手掛ける本品は、涼をとるだけでなく付属のスタンドと一緒に使うことでインテリアとしても活用できるユニークなうちわです。
「扇いで涼しく、飾って楽しい京うちわ」をコンセプトに、熟練の職人たちが手作業で作り上げた逸品です。デザインはシンプルですが、表現豊かで、扇面に貼り付けられた和紙は表と裏で異なる色彩を使用。春夏秋冬の四季をイメージし、それぞれの季節を表現しています。手漉きの和紙はやさしい質感で、自然に佇む森を表現しています。気分により色使いを変えることで、変化に富んだ使い方が可能になります。
使用しないときはスタンドに立てかけ、リビングや床の間、寝室、玄関などに置くことでインテリアとしてもアクセントに。扇ぐうちわと飾るうちわを融合した新しいうちわです。
伝統の京うちわ
京うちわは「都(みやこ)うちわ」とも呼ばれ、京都の歴史に育まれながら伝統工芸品として繊細優美を極め、高度の技術の伝承によって今日の姿をとどめています。うちわは涼をとるばかりでなく、高松塚古墳の壁画にみられるように、風や光、塵を防いだり、顔を隠したり装飾用として、中国から朝鮮を経て伝わり、奈良時代に帰属の間で用いられたのが始まりと言われています。戦国時代には武将の軍配としても用いられました。
京うちわはうちわ面と把手が別に作られ、細い骨を一本ずつ放射状に並べて、あとから柄をつけた「差し柄(さしえ)」の構造になっているのが大きな特徴です。柄は孟宗竹・杉・漆塗などで用意され、紙は主として美濃・土佐・越前の和紙を用います。デザインは、人物・風景・俳句・和歌をモチーフとして、描絵・版画・手染・手彫の技法を使い、それぞれの特徴を生かして、伝統に裏打ちされ、かつ現代の感覚にふさわしい美を表しています。
1944年創業の老舗団扇メーカー「塩見団扇」
塩見団扇株式会社は、京都にて1944年依頼京うちわを作り続けている老舗の団扇メーカーです。伝統の技を受け継ぎながらも、常に時代の新しいものを求め、「品質」「デザイン」にこだわり続けています。時代を見据え、新しいことにチャレンジしていく姿勢と、高い技術に裏打ちされた品質が多くのファンを持ち、使う人々に愛され続けています。京うちわは進取の気風が残る京都ならでこそ生まれた工芸品。これからも新しいものに積極的に取り組み、心を満たす清新なる品々を作り続けます。