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基帆トート大タテ型(長)
倉敷帆布

倉敷帆布 基帆トート大タテ型(長)

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倉敷帆布を使用したデザイン性豊かなトートバッグ

A4サイズまで収容できる大きさで、利便性を重視して持ち手を長くしたトートバッグ。倉敷帆布のもっとも基本となる生地と縫製で作られた基本の帆布という意味から、「基帆」と名付けられたシリーズのひとつ。帆布そのもののよさを生かすシンプルなデザインだから、オンにもオフにも活躍してくれる。

廃番シャトル機で織る一級帆布を、デザイン豊かなバッグに 株式会社バイストン 倉敷帆布 基帆トート 大タテ型(長)

第一章

肩掛けタイプで、A4サイズまでおまかせのトートバッグ

「倉敷帆布 基帆トート大タテ型(長)」は、「倉敷帆布」の製品の中でも、もっとも基本となる生地(帆布)と縫製で作られる「倉敷帆布 基帆シリーズ」のひとつ。デザインを手がけたのは、生活用品のデザインを中心に活動するプロダクトデザイナーの大治将典さん。「機屋が作るものだからこそ、可能な限り装飾を抑え、素材のよさを存分に活かした」シンプルなデザインは、「たとえるなら、お米の甘さがわかる微妙な塩加減のおむすび」とも。

このトートバッグは、A4サイズまでの雑誌や書類が入る縦長で、肩掛けできるよう持ち手部分が長め。すっきりとしたフォルムながら、140mmとたっぷり収容できるマチ幅を持ち、内側に2つと外側に1つのそれぞれ大きさの異なるポケットがついて、使い勝手も上々。

カラーバリエーションは、洗うたびに白く晒されていくキナリと、使うほどに色落ちの変化を楽しめるオレンジ、ベンガラ、紺、黒の全5色。素材は、その昔、トラックの幌に用いられていたほどよい厚みの10号綿帆布。洗い加工して収縮させているから、汚れてしまった時に自分で洗ってもよじれやゆがみの心配がなく、パラフィン防水加工のおかげで雨を気にすることなく使えるのも嬉しいところ。

使う人の年齢や性別を問わず、さまざまなシーンに馴染むシンプルなデザインと、使い勝手のよさから、多くの人に愛用されている。また、持ち手を短くした手提げタイプも用意されている。

第二章

帆布への思いと職人魂が生み出したブランド「倉敷帆布」

岡山県南部は古くからの干拓地。江戸時代、塩分に強い綿の栽培が始まった倉敷市児島は、やがて綿の一大生産地に。次第に綿を用いた真田紐や小倉帯などが作られるようになり、糸を撚り合わせる技術も磨かれていった。江戸で発明された綿帆布がこの地に伝わった明治には、それまでに培ってきた撚糸の技術によって多くの帆布工場が操業。そこで作られた帆布はさまざまな生活用品や産業用品として全国で愛用されてきたが、昭和後期の帆布業界はめまぐるしい変遷の時を迎えていた。

そんな中、大手百貨店に勤めていた現社長の武鑓篤志さんは、家業を継ぐために退職し、帆布工場の一員となった。そこは、明治時代に曾祖父・武鑓石五郎さんが開き、当時は父・和夫さんが営んでいた創業127年の歴史ある工場。

「当時は、トラックの幌や船の帆など帆布が使われる場がどんどん減って、業界的に厳しい状況でした。でも長く作り続けてきた製品そのものはいい素材だから、何とかして、そのよさを伝えたいと思ったんです」

武鑓さんは、それまで素材としてしか出荷していなかった帆布を使った商品を企画し、製造から販売までを一環して行ないたいと考えるように。そのきっかけとなったのは、1993年に依頼を受けた、博多祇園山笠の舁(か)き手たちの「締め込み回し」。

「創業以来、幅が広く白い帆布を織り続けてきた私たちにとってはハードルの高い依頼でした。それでも、新製品開発のチャンスと捉えて職人たちに、細幅・先染の帆布生産の話を持ちかけました」と武鑓社長。

職人らは、織機を分断して一部を切り取り、再接合するという大胆な方法で最大の難題を解決。試行錯誤を重ね、1年後にそれを実現。技術力を確信した武鑓さん率いる職人たちは、帆布の二次製品・最終製品作りに挑戦し始めた。

2003年には「株式会社バイストン」を設立。長く、名もない「白生地」でしかなかった帆布を「倉敷帆布」と名付け、それを用いたバッグや小物を販売し始めた。

第三章

作り手と使い手をつなぎ、伝統ある帆布を後世に残すため

武鑓社長は、職人やデザイナーと力を合わせて作る帆布製品を、「倉敷帆布」「6SHIKI」など5つのブランド名で展開している。多彩なバッグを中心に、鍋つかみやカトラリーケースをはじめとするキッチン雑貨、ポーチやスリッパといった生活雑貨…。

外国産の生地を用いる帆布メーカーが多い中、当社ではすべてが自社製「一級帆布」。それを作る自社工場では、合糸、撚糸、整経、経通しなど、大きく分けて8つの工程を経て帆布を生産する。糸作りから手がける帆布工場も珍しいが、特筆すべきは生地を織り上げる製織という工程。廃盤となったシャトル織機を今も大切に、手入れしながら使い続けているのだ。

それにより、昔ながらの風合いと強さを兼ね備え、セルヴィッチと呼ばれる耳の部分まで美しく、均一な生地を織り上げることができる。武鑓さん曰く、
「美しく整った耳こそが、一級帆布の証。その品質を継続していくために、シャトル織機は必須のアイテムなんです」

帆布作りに誇りを持つ当社の面々が、帆布での製品開発に注力するのは、「国産帆布の約7割を占め、伝統ある倉敷の帆布を後世に残すため、作り手と使い手をつなぐ製品を」という思いから。帆布の可能性を追求する彼らは、次にどんな新アイテムを提案してくれるのだろうか。

作り手紹介

株式会社バイストン 社屋外観

株式会社バイストン

〒710-0146 岡山県倉敷市曽原414-2

国産帆布の約7割を生産する倉敷市児島地区における二大帆布織物会社である「丸進工業株式会社」と「株式会社タケヤリ」の出資協力によって、2003年に設立。両社が生産する「倉敷帆布」の企画・製造・販売を行っている。

商品仕様

メーカー バイストン
ブランド 倉敷帆布
重量 約420g
サイズ 縦32.5cm×横29cm×マチ14cm(トップまでの高さ約23cm)
仕様 内ポケット×2、外ポケット×1
素材・原材料 10号帆布
生産国 日本(岡山県倉敷市)、縫製:中国(大連)

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