商品データ

一人の職人が彫りから塗りまで手がける、普段使いできる鎌倉彫の名品

青樹庵 鎌倉彫茶釜型砂糖入れ(スプーン付き)

10,800円(税込)

  • 青樹庵 鎌倉彫茶釜型砂糖入れ(スプーン付き)産経オリジナル 朱色

    朱色

    ns200059-0409-000000青樹庵 鎌倉彫茶釜型砂糖入れ(スプーン付き)産経オリジナル 朱色10,800
    在庫切れ
    青樹庵 鎌倉彫茶釜型砂糖入れ(スプーン付き) 朱色
  • 青樹庵 鎌倉彫茶釜型砂糖入れ(スプーン付き)産経オリジナル 溜色

    溜色

    ns200059-0410-000000青樹庵 鎌倉彫茶釜型砂糖入れ(スプーン付き)産経オリジナル 溜色10,800
    カートへ入れる
    青樹庵 鎌倉彫茶釜型砂糖入れ(スプーン付き)溜色

    納期のお知らせ

    こちらの商品は予約販売です。お届けに約2カ月かかります。

    一人の職人が彫りから塗りまで手がける、普段使いできる鎌倉彫の名品

     「和の形」である茶釜をイメージしたかわいらしいシュガーポット。砂糖や調味料だけでなく、抹茶や薬を入れたり、指輪などのアクセサリー入れにも使用可能。金鎚で打ち起こす鎚起(ついき)調のデザインが美しい、職人手作りの銅製のスプーンを付属。産経ネットショップのお客様のために特別に作ったオリジナル商品です。

    彫刻と漆塗りの絶妙なハーモニー

     「木地に彫刻を施し、漆を塗る手法は鎌倉彫が草分け。鎌倉時代に活躍した仏師・運慶、快慶の流れをくみ、その末裔が暮らしの道具を作り出したのが始まりで、約800年の歴史を持っています」
     鎌倉市の閑静な住宅街にある隠れ家漆工房「青樹庵」で作品作りに励む、鎌倉彫伝統工芸士の小園敏樹さんが語る。
     鎌倉彫に限らず、漆器作りは各工程を分業で進めることが多いが、木工と彫刻、漆塗りを修行した小園さんは、すべての工程を一貫して手がけている。
    「鎌倉彫の最大の特徴は彫刻にある」と小園さん。作品に表情を添える刀(のみ)のタッチが作者ごとに異なり、作り手が自らの手業に込めた思いが、ストレートに使い手に伝わるのだという。力強さを表現するために勢いよくノミを押し出し、強いノミ目を出す作者もいれば、柔らかさを表現するために、細かく丁寧に削る人もいる。 「彫りは塗りを活かし、塗りは彫りを活かす」ことが小園さんのモットー。「彫りと塗りが調和しなければ、鎌倉彫の作品になりません」と小園さんはいうが、これは彫刻と漆塗りに通じたプロだからこそできる芸術表現だ。

    独特の味わいを醸し出す鎌倉彫の技法

     今回の商品には、鎌倉彫独特の技法がふんだんに活かされている。その1つが刀痕(文様以外の部分につけた彫り跡、すなわちノミ目)だ。たとえば「鎌倉彫6寸丸盆『銀杏』」では、彫刻のノミ目が細く柔らかいタッチの線を描き、銀杏のレリーフを引き立て、作品全体に柔和な表情を添えている。
     また「丸盆『銀杏』」と「鎌倉彫茶筒『桜』」には、鎌倉彫独特の赤と黒の中間色である「乾口(ひくち)塗り」が施されているが、小園さんは仕上げの際、水や油と砥の粉で磨き上げ、さらに生漆で擦り上げる。最後に、イボタという虫の分泌物である蝋(ろう)を塗ることもある。鎌倉彫独特の艶と色のコントラストを出すための、先人の知恵だ。

     「丸盆『銀杏』」の底には、意識的に刷毛(はけ)目を入れてある。商品を使っているうちに傷がついても目立たないようにするための、鎌倉彫ならではの気遣いだ。
    「鎌倉彫茶釜型砂糖入れ」には、朱塗りと溜(た)め色の2タイプがある。溜め色の商品に用いられているのが伝統的な「溜め塗り」と呼ばれる技法。中塗りに朱漆を用い、上塗りに透明度の高い透漆(すきうるし)を用いることで、上塗り、中塗りの色が重なり合って独特の茶褐色となり、奥深い朱の色が透けて見えてくる。

    五感を使い、素材と対話

     鎌倉彫の塗りと彫りは、職人の研ぎ澄まされた五感を総動員して行われる繊細な作業。鎌倉彫の塗り作業は、細かく分類すれば約60工程にもなり、それぞれの工程で漆を薄く塗り重ねる作業を繰り返しながら艶を出していく。その際、漆の質や硬さ、刷毛の毛先の長さや硬さ、当日の気温や湿度などから総合的に判断し、漆の塗膜の厚さを1万分の数ミリ単位でコントロールする必要があるという。
     こうした繊細な塗り作業に使われる刷毛には、脂分が適度に抜けていて腰がある40代の海女の髪の毛が用いられている。
    「ナイロン刷毛では駄目なんです。刷毛の腰、つまり適当な硬さと弾力性がなければ、漆をうまく均一に塗ることができません。漆塗りで少しでも気を抜くと、縮みや色むらといった『しっぺ返し』が必ずあるんです」

     一方、木には人と同じように個性があるため、彫りの作業も一筋縄ではいかないことが多い。木の種類によっては、彫る位置が1センチ離れただけでも、硬さや割れやすさなどの性質が大きく異なることがある。同じ木でも、ノミで彫り進めるうちに逆目に当たる。そのまま作業を進めると割れが生じるので、ノミの刃先が木に当たる感触や刃先の食い込み方から判断し、いったん作業を止めて、逆方向(順目)から彫り進めなければならない。
    「漆にしても木にしても、真剣に素材に向き合う必要があります。どんな工芸であれ、いかに素材を理解するかが職人の仕事。われわれが素材を理解するだけでなく、素材といかにわかり合えるかというところこまで突っ込んでいかなければ、いいものは作れないのではないでしょうか」と小園さんはいう。

    伝統を守るために進化を続ける

     小園さんの日々の作品作りは、新たな挑戦の連続。その1つのテーマが「自然素材を活かした鎌倉彫」だ。たとえば「鎌倉彫茶釜型砂糖入れ」では、蓋に塗装・仕上げをしたあとに彫刻を施し、素材の桂の地肌が見えるように工夫している。一見、何の変哲もない彫刻に思えるが、丈夫な漆の塗膜の上からノミで彫り込むことは難しい。「ノミがよほど冴えていないと切れない」(小園さん)のだ。
     日々の仕事の中で、約50本のノミを使い分ける小園さんは、信頼できる鍛冶屋にノミ作りを任せる一方、木地作りに用いるろくろ用のバイト(刃物)は、ハイス(高速度鋼)を焼いて赤めて叩き、自作する。道具にも徹底的にこだわり、理想的な刃物の切れ味を追求しなければ、納得のいく作品の仕上がりは得られない。

     加えて、ファッションアイテムと鎌倉彫の融合も、小園さんが最近追求している創作のテーマ。アクセサリーやバッグ、インテリア小物などを展開しており、「バッグのボディを漆塗りで作ってみたい」と意欲を見せる。
    「逆説的ですが、伝統工芸は進化しないと伝統工芸にはなれません。絶えず進化し続け、その時代に生きる人や次の世代に受け入れられなければ技術は存続できず、伝統は廃れてしまいます」と小園さんは強調する。
     小園さんの創作ポリシーは、「使い手が幸せになれる作品作り」。自ら手がけた作品が、ユーザーの日常生活の中に入っていったとき、使い手がどんな笑顔になるかをイメージしながら全身全霊を傾けて作業に励む。その積み重ねの中から、今の世代、そして次の世代の人の心を捉える新たな鎌倉彫が生み出されていくのだ。

    隠れ家漆工房「青樹庵」

    〒248-0027
    神奈川県鎌倉市笛田5-33-46

    鎌倉の閑静な住宅街にひっそりとたたずむ「青樹庵」。鎌倉彫伝統工芸士の小園敏樹さんは、築50年のこの庵で、鎌倉彫の伝統を守りながら現代の暮らしに溶け込む道具作りに日々励んでいる。

     

    商品詳細

    サイズ10.5×10.5×8.5cm
    素材・原材料木地/桂(日本産)、漆/本漆
    ブランド青樹庵
    生産国日本

    納期のお知らせ

    こちらの商品は予約販売です。お届けに約2カ月かかります。